サンエコー(銀座毎日興業ビル)1Fの北側に、
朱色の格子で囲まれた小さな祠があるのをご存じですか?
この祠には、お稲荷様と地神様が鎮座されています。
このサンエコーのビルは、戦前には歌舞伎座という
日本建築の豪奢な劇場があり、そこでは歌舞伎などの
伝統芸能のほかにも、当時の人気スターの公演なども
行われ、文化と娯楽の中心地として多くの人々が集い
大変な賑わいをみせていたそうです。
しかし歌舞伎座は戦時中に焼失、その後建てられた映画館も
2度にわたって焼失しました。
度重なる火災から神様に守って戴きたいとの願いを込め、
現在のビルを建てる際に、お稲荷様に鎮座していただく
ほこらを設けることになったそうです。
そしてこのビルを建設したのは、昭和モダン建築の巨匠・
村野藤吾氏。日本建築界で最も著名な建築家である
村野氏の設計であるというのは、つい最近までは知られる事が
なかったそうです。隣のテアトル徳山(新毎日興業ビル)も
村野氏の設計。中心商店街に日本を代表する建築家の
設計した建物が現存するというのはとても興味深いですよね。
毎日興業には、設計者として村野氏の名前が
記された設計図が大切に保存されています。
サンエコー(銀座毎日興業ビル)
- 2012年6月19日
- 2013年5月18日
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